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図書館のリユース・コーナーから頂いてきた「ふしぎの国のアリス」を、子供と一緒に読みました。
この日本語訳には注釈があっちこっちににあり、小さい時は中国語訳も一度ばかりでなく読んだはずですが、作者の遊び心を、いまになってなるほどと気付くところがたくさんありました。
とりわけ英語の言葉遊びがいろいろあって、駄洒落の数々もそうですし、英語の熟語や慣用表現がわからないと、そもそもなぜ帽子屋、三月うさぎ、にせウミガメといった人物が登場するかがわからないでしょう。
まあ、そういうのは翻訳者泣かせというのでしょうか。最善を尽くしながら、最後は割愛(もしくは無視)するか、詳しい注釈を別途つけるか、そのどちらかになるのではないでしょうか。
「ところで、あの赤ん坊はどうした?もうすこしで、聞くのを忘れるところだったよ。」とチェシー猫が尋ね、「赤ん坊は、ぶたになちゃったわ。」とアリスが答えたあと、です。
一度消えた猫が、また突然また現れて、「あんたは、さっき『ぶた』って言ったのかね、それとも『ふた』っていったのかね?」と聞いていました。
この部分には注釈がなかったんですが、調べると、英語の本文では "Did you say ‘pig’ or ‘fig’? " だったそうです。
さすがに「ぶた」か「イチジク」(fig)か、と訳すわけにはいかず、訳者は「ふた」に取り替えたようです。
これ、実は「ぶた」と「ふた」のような似ている言葉であるだけでなく、作者のルイス・キャロルがアリスたちとよく遊んでいた一種の言葉遊び「タブレット」、その一部だそうです。
Cohenのキャロル伝によると、この遊びは1877年にキャロルが発明したもので、アルファベットを1つずつ変え、なんらかの意味を持たせながら、ゴールの単語へと変換していくゲームです。
豚(pig) を猫(cat)に変換するときに、pig → fig → fog → dog → dot → pot → pat → cat というのがその回答例です。
head(頭)からtail(しっぽ)へ変える例も出ています。(
[URL])
head → heal → teal → tell → tall → tail
この遊び、日本語でもできるのではないでしょうか?
例えば、「あたま(頭)」から「おしり(お尻)」でどうか、遊んでみます:
あたま(頭) → あたり(当たり) → あさり(浅蜊) → まさり(勝り) → まつり(祭り) → おつり(お釣り) → おしり(お尻)
ほかにも辿り着けるパターンがありますね:
あたま(頭) → あくま(悪魔) → はくま(白麻)→ はくり(薄利) → はしり(走り) → おしり(お尻)
それと、「かのじょ(彼女)」を「おくさん(奥さん)」に変える方法も考えました。
かのじょ(彼女) → かいじょ(解除) → かいじん(怪人) → かいにん(懐妊) → たいにん(退任) → たいさん(退散) → たくさん(沢山) → おくさん(奥さん)
かのじょ(彼女) → かんじょ(寛恕) → かんしょ(官署) → かくしょ(各所) → かくしん(確信) → かくさん(拡散) → おくさん(奥さん)
まあ、奥さんになる前に先に妊娠するかどうか、という2つのパターンでした。
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