日本やアメリカの競馬場は、ほとんど例外なく楕円形の周回コースを持っていますが、近代競馬の発祥国である英国では、そうでもないです。
自然の中でできた馬場を、長年そのまま使っているので、Googleアースで上空から見ても、実にいびつなコースが溢れています。
例えば、馬産地や競走馬の厩舎で有名なニューマーケット(New Market)も、周回コースではありません。
というより、遥か遠方のCesarewitch Courseのスタート地点からゴールまで、わずか1つのコーナーを曲がるだけで、日本で一番長いステーヤーズステークスを同じ距離(3600M)のレースができます。
3歳クラシックの最初を飾る1000ギニー、2000ギニーも、Rowley Mileと呼ばれる直線コースで行うマイル戦ですが、この直線コースはほぼ2000Mもあり、スケールの大きさはさすがです。(↓)
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緑に囲まれる競馬場ですが、ゴール近くだけは、観客席やパドック、駐車場などの施設があります。(↓)
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縮小してみると、まわりは宅地も山もなく、本当にイギリスらしい、美しい田園地帯です。(↓)
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ロンドンからの距離はだいぶ近くなりますが、有名な英国ダービーが行われるエプソム競馬場も、やはり周回コースではありません。馬蹄状の形になっていて、全長は約1.5マイルです。(↓)
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ダービーやオークスでは、その1.5マイル、約2400Mのコースを走るわけですが、向こう正面から上り坂が続き、左カーブ(通称Tattenham Corner)に掛かると今度は直線コース入口まで高低差40メートルを下り、最後の直線でまた上り坂が続くという、とても厳しいコースです(↓)。
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もちろんそこはイギリス人、コースを平坦にしようなんて発想は、まったく頭にないだと思われます。
ちなみに、この広大なエプソム競馬場でも、年間のレース開催は10日前後しかないと聞いています。
そういう意味でも、贅沢で、スケールが大きいですな。
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