最近はあまり小説を読んでいません。
嫌いというわけではないですが、買って置くほどかというと。それに、本棚のスペースを空けるのも面倒になりました。貧乏だった学生時代、吉川英治の「牢獄の花嫁」など、全編本屋の立ち読みで済ませたこともありましたが、さすがにいまはその時間も体力も根性も、まったくありません。
そういう意味では、ネットでの連載小説はいいです。
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親娘を入れ替わり第一人称として使い、双方の立場から書くスタイルは、斬新というほどではないが、この題材には適している、少なくともその可能性が大いにあります。
但し、わざと、かも知れませんが、もうひとつ焦点がはっきりしないところがあります。作品の張力を上げるには、もっとコントラストを対比させてもよかったかな、というのがあまり自信のない私見です。
もうひとつ、これは小説自体と関係ないですが、読むきっかけにはなりました。
僕は学生時代、ガラガラの映画館で公開したばかりの「奇跡の山」を見に行ったほか、作者の中江有里さんの、古くからのファンでした。
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