ムーラン・ド・ラ・ギャレット
2006-10-04


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 ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、オーギュースト・ルノワールの絵のなかでも、たぶん一番有名な作品なのではないでしょうか。とにかく、いたるところで見かけることができます。

 十数年前、大学を卒業するちょっと前というので、結構いい大人になってからですが、突然印象派の絵画にはまった時期がありました。
 生涯の友人HCC氏の影響もありましたが、その頃はさほどへそ曲がりでなかったためか(^^;)、「モンマルトル 青春の画家たち」などの本を読んで、容易く、すっかりその世界に引き込まれていました。

 ジョルジュ・ミシェル、テオドール・ジェリコーからエドゥワール・マネ、エドガー・ドガ、オーギュースト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、クロード・モネを経て、トゥルーズ・ロートレック、ジーノ・セヴェリーニ、アメデオ・モジリアニなどに至る、多くの名画家たちが、パリの北にある小さな丘モンマルトルの上で、貧困と闘いながら、自分の絵を求めていました。
 いま我々になじみがあるこれらの名前は、当時モンマルトル周辺にたくさんいた画家のなかでも、努力して夢を追い、やがて自分の世界を切り開いた人たちのものでしょうね。

 これらの画家たちのなかでも、日本人は、これぞ印象派という感じの、モネとルノワールが好きだと思います。
 あとになって、どんどん興味のベクトルが発散してしまったが、自分も初めはそうだったと思います。学生時代の下宿にはガンダムのポスターを貼っていたが、社会人になって、まず寮の部屋の壁に貼っていたのはモネのポスター2枚だったと記憶しています。
 ポスターが見つからなかったが、画集のなかにあったムーラン・ド・ラ・ギャレットも大いに気に入った一枚でした。

 時が流れて、人はいろんなものを学び、いろんなものを失い、好みもどんどん変わっていきます。ですが、ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、幸い、いまでも大好きな一枚です。細かい技術論はともかく、僕はこの絵から、にぎやかで楽しい、そしてなにより暖かい空気を感じます。
[絵画]

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