2012-11-18
UFC154をテレビ観戦しました。
ウェルター級で長く君臨し、Pound fo Pound最強とまで称されているGSPことジョルジュ・サン・ピエールが、膝の負傷に始まる長いブランクを経て、ようやく迎えた1年7カ月ぶりの復帰戦です。
相手は長身の実力者カーロス・コンディット、5連勝して、GSP不在の間にUFC暫定王者に上り詰め、今日の試合は王座統一戦ともなるわけです。
場所はGSPの地元、例によって日の丸の鉢巻を巻いてオクタゴンに向かったカナダの英雄に、大観衆は物凄い歓声とGSPコールを送りました。そして、GSPも試合勘の鈍りや膝の不安を感じさせず、軽快の打撃と超高速タックルをずばずばと決めて見せました。
しかし、肘によるカットで大量出血しながら、コンディットもはったく怯まず、アッパーやキックでよく応戦しました。特に第3ラウンドは、一瞬のすきをつき、強烈な左ハイキックをGSPの側頭部にヒットし、さらにパウンドで追撃し、逆転勝利を得たかと思われたほどでした。
しかし、ピンチを脱出したGSPは、その後はペースを取り戻し、大差の判定で久々の試合で勝利をものにしました。
コンディットはよく善戦し、実にレベルの高い好試合を演じましたが、やはりGSPの牙城を崩すまでには至らなかったな、というのがまず実感です。
GSPは空手をベースにしながら、ブラジリアン柔術も堪能で、ボクシングでは世界ランカー級とスパーリングでき、レスリングもオリンピック代表に選出されると噂されるほどで、あらゆる技術が最高レベルに近づき、ダナ・ホワイトに「総合格闘技の歴史を10年早めた」と言わしめた選手です。
噂されているミドル級絶対王者アンデウソン・シウバとのドリーム・マッチなど、総合格闘技の世界は、しばらくこの男を中心にまわるかも知れません。
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