2008-09-30
時間空間、森羅万象。大自然は複雑にして精巧にできています。
可視光線と可聴音波。人間の知覚器官は大自然のなかのほんの一部しか捉えられないのに、なおも知覚できた世界を簡略化、公式化しようとしています。
自然世界を描く多くの定理には例外が存在したり、ほとんどの公式には前提が必要だったりします。
複雑な事象をなにかの定理に簡略化しようとするときは、なにかの事実を意図的に忘れようとしているときでもあります。その忘れようとした特例は、時には重要で深い意味を持っている場合もあります。
Lewis Thomasの「The Lives of a Cell」(邦訳:細胞から大宇宙へ メッセージはバッハ)を読むと、どうやら我々の科学では一所懸命に頑張っても、かなり原始的な生物であるMyxotricha paradoxaでさえ、そのすべてを理解できるところに至っていないようです。
物事を近似値で捉えるのはたぶん、いや、きっと必要になる場合があるのでしょう。但し、その物事の一面しか見ていない、認識していないことを、心の片隅に常に置いたほうがいいのではないでしょうか?
自然の真理、宇宙の秘密は、われわれが知っているすべてよりも深い、だけでなく、われわれが知り得るすべてよりもずっと深い、かも知れません。
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